株式投資をするための7つの心構え
日本においては、その国民性なのか、バブル景気後の政策の影響なのか、銀行に預けておくことがお金を扱う最良の方法という考え方が根強いように思います。
日本銀行調査統計局が2021年8月に出した「資金循環の日米欧比較」によると、次のとおりです。
いかに日本人が欧米と比べ現金又は預金として金融資産を保有しているかがわかると思います。
確かに銀行に預けておけば、派手に使わない限り金額が大きく減ることはないでしょう。
しかし、最近身に染みて実感する物価の上昇を意識して預金をしているでしょうか。
例えば、銀行に100万円預けていたとして、全ての物価が5%アップしたとすると、
金額自体は100万円のままですが、価値は預けた当時の95万円分になってしまっています。
相対的に価値が目減するということですね。
そう考えると、ただ銀行に預けておくことをあらためて考えないといけません。
では、どうすればいいのかを考えていきたいと思います。
我が家では資産運用として、主に株式投資をしています。
国内外の株式、債券、短期金融商品、コマーシャル・ペーパー、先物取引、投資信託証券、金融派生商品等の有価証券、不動産など
さまざまな投資対象があるわけですが、私のような素人には株式投資が最も身近で扱いやすいことが運用している理由です。
今回お伝えしたいのは、投資を行うときの心構えです。
投資を行う上での心構え
私が投資をするうえで信念としているのは、次の7つです。
- お金にも働いてもらうという感覚
- 必ず儲かるといううまい話は絶対にない!
- 結果は全て自己責任
- 余裕資金の範囲内で
- 一喜一憂しない
- 分散して長期で運用
- 大儲けを狙わない
これらのいずれかひとつでも共感できない場合、投資は向いていない可能性があります。
読んで文字通りですが、ひとつずつ簡単に解説します。
お金にも働いてもらうという感覚
みなさん日々お仕事や家事で忙しいことかと思います。
そんな中、自分が稼いだお金は銀行の口座でのんびり寝ているなんて許せなくないですか!?
私は「こっちは働いてるんだから、君たちも働け!」と言いたくなります。
なら働かせてしまいましょう。それが「投資」です。
必ず儲かるといううまい話は絶対にない!
例えば人の死のように、この世で「絶対」と言い切れるものは数少ないですが、
人から言われる「必ず儲かること」については「絶対ない」と言い切れます。
そもそも「必ず」とか「絶対」という言葉と実現の可能性は、ほとんど並存しません。
また、人は基本的にうまい話を他者に共有しません。独占すると考えた方が正常です。
ひょっとしたら損をするかもと不安を抱きながら、誰しも投資をしているのです。
結果は全て自己責任
だからといって不安だからやらないというのも問題です。
不安であれば調べればいいのです。それから実行する。
結果として損をすることになるかもしれません。
しかし、それは自分でその世界へ飛び込んだ自分の責任です。
誰のせいにもできません。
名誉の負傷だと思いましょう。それくらいの割り切りが必要ということです。
余裕資金の範囲内で
損をする可能性がある以上、損をしたとしてもちゃんと暮らしていけるような範囲で
投資を行うべきです。
全財産を賭けて投資を行うのはもはや投資とは呼びません。「投機」や「ギャンブル」に近い発想です。
そうなんです。投資はギャンブルではないんです。
というか、ギャンブルですらも多くの場合、余裕資金の範囲内でやりますよね。
一喜一憂しない
いざ投資をすると値が上がったり下がったりするので、売るべきかとか買わなきゃよかったとか悶々とします。
気持ちはわかりますし、自分も実際そういう気持ちにもなりますが、じっくり落ち着いて見極めることが大切です。
人生でも下り調子の時もあれば、上り調子の時もあります。
投資の場合は手放すという選択肢があるせいで余計に悩みますが、その悩みも含めて勉強と思いましょう。
分散して長期で運用
私のようなサラリーマンは、デイトレーダーのごとくパソコンの前に座って株価を一日中追いかけるなんてことは不可能です。
つまり、短期売買は初めから選択肢になりません。
そうなると残された選択肢は中長期投資になるわけですが、1回買っただけだとリスク(金融用語では変動の幅を言います。)
を抑えることができません。
そこで一定の期間を空けて、価格が下がって買うことで購入単価を調整することができます。
価格がまだ上がり続けると思れば、初回の購入価格より上がっていたとしても追加で買うこともあり得ます。
総合的なリスクをできる限り抑えることを目指す。
そんな保守的な方法を取った者が最後に笑うのではないかと思っています。
大儲けを狙わない
「株で一発当ててやる」と思う人は、皮肉なことに株式投資には不向きだと思っています。
恋愛においても相手に多くを求め、自分の理想を押し付けることで、結果として相手との距離が離れていく。
これと似たことが株式投資でも起こることがあると感じています。
つまり、過度な理想を追い求めすぎると、自分の描く理想とは逆の結果に陥る可能性があるのです。
私の株式投資における理想は実に慎ましやかです。
仮にに全ての株を売ることになったときに、キャピタルゲイン(売買益)は±0でいいとすら思っています。
それまでに得た配当収益や株主優待で満足できるからです。
±0でも贅沢だと思われるかもしれません。配当収益や株主優待分とほぼ同等のマイナスであっても、
それまでに何度も小さな幸せを感じさせてくれたことに感謝すると思います。
家族と一緒に優待を楽しめたことその思い出は、トータルリターンがマイナスであったとしても心に残るからです。
これくらいの気持ちで株式投資をすることをお勧めします。
少し長くなってしまいましたが、「日常の小さな幸せ」を見つける方法を模索するこのブログではどうしてもこうしたささやかな投資手法になります。
もちろん合う人もいれば合わない人もいるはずです。正解は一つではないのです。
投資に触れたことのない方も、新しい世界に踏み込むことで、日常に小さな幸せを見つけられることを願っています。
それでは、また♪